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2023.11.20リーダーシップコーチング

国際コーチング連盟(ICF)の2023年調査結果によると
以下の通り、回答者の78%が

リーダーシップコーチングは、
組織内で他のタイプ(種類)のコーチングよりも
多く提供されていると回答しています。

リーダーシップコーチング 78%
パフォーマンスコーチング 45%
エグゼクティブコーチング 42%
チームコーチング     37%

実際、日本でもコーチング/コーチングスキルは
リーダーシップの能力要件(コンピテンシー)に
不可欠な要素です。

そして、人が育つまたは
内在するリーダーシップを発揮するには
空白(スペース)が必要です。

空白には、遊び(playfull)、間、沈黙も含まれます。

今から17年前、アメリカの実践心理学NLPの
トレーナーコースが東京・青山に参加ました。

トレーナーは、クリスティナ・ホール博士でした。
彼女は、学習/学びの構造として、

「脳は空白を埋めようとする」

と、脳の原則を話していました。

これは、脳の3つの原則の一つ
「空白の原則」です。

脳の3つの原則は、

• 空白の原則:
脳は不完全な情報を与えられると、空白を埋めようとするのです。
この性質を利用して、自分が欲しい情報を得るために、
意図的に空白をつくり出すことができます。

• 焦点化の原則:
脳は同時に多くのことを意識するのは難しいので、脳は焦点をしぼります。
人は見たいこと、聞きたいことだけを自動(無意識)に聞く、認知バイアスがあるので、
解決したいことなどにフォーカスすることは重要です。

• 快、痛みの原則:
脳は快楽を求め、痛みを避ける傾向があります。
脳は慣れると飽きるのですが、
慣れた安心の状態(コンフォートゾーン)で、い続けることが好きです。

17年前のクリスティナ・ホール博士のこの話は
今もとても印象に残っています。
そして、コーチングやトレーニングに
この脳の原則を活用しています。

コーチングの問い(すぐに答えが出ない問い)は、
私たちの脳に空白をつくり出します。

空白を埋めようとして、
顕在意識だけではなく、潜在意識も
総動員で、探求が始まります。

不確かな時代は、
リーダーシップを発揮していくには
「問いを立てる力」、
メンバーと問いを話し合い、
自分たちに必要な問いを決定し、

「答えを一緒に探求する」

「コーチング文化を共創する」
していくことが求められていると感じます。

空白(間)が人の成長には必須です。
リーダーシップコーチングのプログラムを設計する時は
効率はもちろん大切ですが(タイパとコスパは大事)
遊び・空白も同時に大切です。

時間制約の中で、
効率と遊びがトレードオフではなく
両輪となるように共創したいと考えています。

現代人は、左脳過多ですから
右脳と左脳の両輪のバランスをとりながら
リーダーシップ開発できれば良いですね。

仕事タスク軸と関係性軸の両方が大事だから。

余談ですが

ChatGTPを使いこなすには、
こちらの「問い/質問」力が求められます。

今、海外では、AIコーチングも普及してきています。
友人が英語で1つ質問したら、3つの問いとFBが一気にあったそうです。
「空白/スペース」はありませんでした。

AIコーチングも次に何を聴こうかと
質問力が求められました。

ICFの定めるコア・コンピテンシー・モデル(コーチの能力要件)の1つに
今ここにあり続ける Maintains Presenceの
6.沈黙、間、または不利借りのための余白を作り出し、許容している。
Creates or allows space for silence, pause or reflection.

という要件があります。

参考記事:
脳とレクリエーションの関係 – 公益財団法人日本レクリエーション協会