2022.09.20再現性/価値を生み出そう
エコリンク(EcoRing) 年商234億円
なんでも買い取るリサイクル企業さん。
今月は、エコリンク社長 桑田 一成氏の
経営、人生哲学に学びましょう。
エコリングのモットーは
「クタクタボロボロ大歓迎」
私は、まだ、エコリングさんを
使ったことはないです。
化粧品の使った中古って誰が買うのかな?と
思っていました。
ヘアメイクさんが少しだけ使いたいなどの
ニーズがあるらしいです。(売れる)
フリマのメルカリでも中古の化粧品を
出している人も結構いますもんね。
自分の常識では、買わないけど
需要があるということですよね。
温泉好きの日本人ですが(一般化)、
人が触れた同じお湯に入るのが嫌で
温泉嫌いの人もいます。
さて、本物と偽物を見分ける鑑定士さんは
国家資格ではなく、
会社独自の基準/資格です。
今まで、目利き(鑑定士)になるには、
経験値の蓄積で、一般的に10年かかるそうです。
そこで、新参者/改革者のエコリングさんは
鑑定に関するマニュアルを作成し、
今まで文章化されていなかった微細な
経験値/知恵の部分も文章化に取り組みました。
職人さんの経験や勘を補う
独自の鑑定士育成法を開発。
他社は10年かかっていたところを
1年程度で一人前にできると言います。
文書化は、再現性を生みますもんね。
勘ではなく、スキル/技術にするプロセスは
革新の一つでしょう。
社長の桑田さんは、元郵政省の官僚で
文章化は得意だったとか。
職人さんのニュアンスまで文章化。
また、得意のパソコンを活かし
遠隔サポートシステムをつくり
ベテラン鑑定士が遠隔で若手社員の
サポートにあたって、助言しています。
本物と偽物のデータを蓄積して
自動偽物判定機もつくっているそうです。
在庫として抱えるのは最長8日。
速く売り切るビジネスモデル。
下記は、社長 桑田さんのメッセージです。
(Webサイト株式会社エコリング/メッセージより引用 )
エコリングは、どこもやらないことをやってきました。
他社が断っていたものを買い取り、
買い取ってからどこに売ればいいか、
誰に売ればいいかを考えてきました。
売っていただいた物(買い取った物)を
売り切れる場所をつくり、
社会問題をも解決していきます。
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いかがでしたか?
社長 桑田さんは、エコリングを起業する前に
IT会社(プログラム)を起業し、闇金屋で借金を抱え、
「自殺を考えていたとき、死んでも誰にも
迷惑かからないと思ったけど、
死んで迷惑をかける人が一人だけいた。
それは、毎日電話をかけてくる借金取りだった。」
と話しています。
非常に興味深いですね。
どんな形であれ誰かに必要とされる力/エネルギー。
そして、エコリングを始めたきっかけは
「偶然生まれたビジネスモデル」だそうです。
クランボルツ教授「計画された偶発性理論」*
「計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」とは、
米国スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が
20世紀末に提唱したキャリア理論。
「個人のキャリアの8割は予想しない
偶発的なことによって決定される」とし、
その予期せぬ偶然の出来事にベストを尽くして
対応する経験の積み重ねで、
よりよいキャリアが形成されるという考え方です。
(*出典:人事ポータルサイトHRproより)
最後に、自分には既成概念があることを認識して
そこを一歩でも超えていきたいですね。
勘や経験値を言葉にし、文章化する
プロセスは、学習の段階でいうと
5段階(無意識でやっていること/能力を言語化する)です。
この対話のプロセスは
価値創造のプロセスでもあります。
人も組織も無意識でやっていること/有能力/当たり前を
初めての人にわかりやすく文章化して
伝えることができたら、何が起こるでしょうか?