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2007.03.15フィードバックする!

フィードバックとは?
事実をありのままに伝える。
自分が感じたことを伝える。

フィードバックの目的は?
目標達成のための軌道修正。つまり相手が現在の自分の位置・場所を確認し、
そして、目標達成に向けての行動を自ら修正していくこと。

最近あなたは、どれくらい他者からのフィードバックを積極的にもらっている?
会社では、360°フィードバックを導入する企業も多い。
他者から見た自分と、自分がイメージしている自分では、意外に、
かい離があるものだ。

梅田にあるお洒落なお店でのできごとである。
スローフードを食材にした大人の空間のお店である。
奥山は知人のコーチ3人と食事をしていた。

隣に、若い男女のグループが到着。どうやら合コンが始まったようだ。
調子の良い男性が大きな声で盛り上げ役になっている。
だんだんエキサイトしてきて、「ちょっと居酒屋でやってよ」と
言いたくなるくらいの盛り上がりよう。

隣のテーブルの私たちは、お互いの声が聞こえない状態になってしまった。
そこで店長を呼んで、「静かにして欲しいと隣に伝えて」とお願いしたが、
「それはできない」
「その代わりに別の席を用意するので、後30分程待ってほしい」との回答。

後30分は我慢することを選んだ私たちだが、30分経てど、
席は用意される様子はない。
確認すると、「別の席が空かないので、もう少し待ってほしい」と、返ってきた。
もう、ガンマの限界である。
さて、この局面をどう乗り切るかをコーチ4人で話し合った。
「やっぱり快適な環境を手に入れなきゃ。自分たちで何とかしよう。」
「私たちはコミュニケーションのプロなんだから。隣に言おう。」という結論に。

誰が隣の若者に言うのか?

「そらやっぱり奥山やろ。席も近いし。」
「なんでやねん!席が近いって、一席分違うだけやん。」
「奥山に任した。」と三人合意。
そして、隣の若者に声をかけることを決意した。

あなたなら若者に何と声をかける?

奥山 「すごく楽しそうやね~!」 (ニッコリ笑顔で)
盛り上げ役の男性 「あっ、僕らうるさいっすか?」
奥山 「そうやねん。さっきから隣との会話が聞こえないのよ。」
盛り上げ役の男性 「あっ、すみません。もう少し静にします。」
奥山 「悪いけどお願いね。」
この後、若者たちと友好的にどういう集まりなのかなど少々会話を交わした。

まさにフィードバックが機能した瞬間であった。
「すごく楽しそうやね~!」と伝えたことで、
彼らが自ら起動修正してくれたのである。

「もう少し静にしてもらえませんか?」と率直に要望することもできたし、
「さっきから声が大きいですよ」と伝えることもできたし、
「盛り上がっていますね」という事実を伝えるフィードバックもできた。

選択肢はたくさんある。
相手に伝わる方法、受け取ってもらえる言い方で、ベストと思うものを選んでみる。

この若者、とてもいいヤツだった。
フィードバックを受け取って、問題点を把握し、「静にしますね」と
フィードバックを活かしてくれた。
相手に受け取る準備ができていなかったら、「うるさいな!」「余計なお世話!」と
なってしまう。

フィードバックは受け取る側に勇気もいる。
事実を正確に掴むには、たくさんの人からフィードバックを受ける必要がある。
そして、定期的にフィードバックを受けるしくみを持つことも重要である。