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2008.06.27親分を見れば、子分がわかる

【Vol.18】で「ハイパフォーマーとローパフォーマーの違い」について、書いたが、
今回は、さらに掘り下げよう。

この成果の違いは何か?
それは、コミュニケーションの仕方の違い、
コミュニケーションのパターンの違いであると言われている。

そして、両者の大きな違いは、行動をするかどうかである。
気づきをわかったままにするのでなく、即やるわけだ。

さらに、ハイパフォーマーは、細かな点に配慮して、行動する。
自らの振る舞いにおいて、小さな違いをつくりだすことができる。
やるには、どうしたらよいかを考える思考が開発されている。

ローパフォーマーの特徴は、やらない理由を探すのが得意と言える。
言い訳が多いわけだ。
そして、自分のやり方にこだわる傾向がある。

しかし企業は、低い成果をあげ続ける人、つまり仕事のできない人をそのままに
しておくわけにはいかない。そんな余裕はないだろう。

このところ、けじめやマナーについて、思うことがある。
何回言っても行動が変わらない人、ミスが多い人、成長の速度が遅い人などは、
社会人としての基本機能のけじめやマナーが備わっていないことが
多いのではないだろうか。

例えば、
作業中に引き出しを開けっ放しにする、備品を元の位置に戻さない、
中途半端に戻す、戻したつもりでもきっちりと戻通りには戻していない、
机の上が汚い、書類が整理させていない、ドアをノックしない、
身だしなみが整っていない、メモを取らない、メモを取ってもそのメモを紛失するなど。

できている人にとっては、「当たり前のこと」が、
できていない人にとっては、「いちいち細かいこと」に
感じるかもしれない。

人材育成を依頼される企業に、現状とニーズをお聞きすると、
「うちの社員は、できていない」とおっしゃるが、
実際に、企業に出向いてみると、担当者の方から聞いていたほど、
対象となる社員さんが「できていない」わけではない。
第三者の目からすると、担当者の方が言うほどでもないということがある。

企業側の期待通りの成長に達していない社員がいるとしたら、
それは、企業と社員のコミュニケーションの結果である。
企業側の関わり方、教育の結果が、今の社員の姿であると言える。

企業と社員は、協働体、同等という考え方からは、不適切な表現かもしれないが、
「親分を見れば、子分がわかる。子分を見れば、親分がわかる」と言える。
「親を見れば、子供がわかる。子供を見れば、親がわかる」と言える。
ちと、耳が痛い。

人の成長には、段階がある。
会社生活が長い社員と言えども、ベーシックな基本のところから再教育が
必要な場合がある。

今さらではなく、今だからこそ、「きほんのき」から始めてみる。
人材育成は、集中的、長期的、継続的に。
少し、忍耐はいるけど。

人材は、違いをつくる大切な財産である。